
所用で南国市へ行ったついでに、たまたま見つけた神社で散歩。
星神社という、高知県では比較的ポピュラーな名前の神社です。
石碑にその名の由来が書いてありました。
明治維新の折に「星神社」に改称されたそうですが、それまでは「妙見宮」という名前だったようです。

比較的新しい石碑ですが、記録に残しておかないと忘れ去られる場合もあるので、重要だと思います。
これよると「妙見宮」という名前は、戦国時代にこのあたりを治めていた天竺花氏という人が、北斗菩薩を信仰していたことによるらしい。
北斗菩薩というのは、おそらく妙見菩薩のことでしょう。
妙見信仰とは、ウィキペディアによると、「インドで発祥した菩薩信仰が、中国で道教の北極星・北斗七星信仰と習合し、仏教の天部の一つとして日本に伝来したもの」だそうです。
また、ちょうど大河ドラマで今出てきている千葉氏は、妙見菩薩を一族の守り神としており、頼朝も妙見菩薩を敬っていたようです。
なので、少し時代は違いますが、中央とつながりの深い土佐細川氏の家党だった天竺氏が、妙見菩薩を信仰していたのもうなずけます。

拝殿は、普通な感じの建物でしたが、とても綺麗に手入れされていました。
参道から見ると、拝殿の真上に北極星や北斗七星が見えるというデザインがステキです。

狛犬はまぁまぁの面構えです。

石灯籠は、火を灯す部分が木でつくってあります。
風が吹いても灯りが消えナイ、点けた灯りも遮らナイ♪

高知の平場にある神社には、お百度石が複数あることが多いような気がします。
お百度参りは、それだけ重要視されていた信仰方法なのでしょう。
石の削れ具合が、地域の人々の信仰の厚さを物語っています。

そして、この神社のある集落の地名が「明見」なのは、おそらくこの「妙見宮」が由来なのでしょう。
「星神社」という神社名の由来のひとつがわかり、なかなか興味深い散歩となりました。
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