
(レンズの画像は、
CAMERA FAN のHPから拝借しました)
Super-Takumar 50mm/f1.4
「ペンタックスを中心に…」とか言いながら、最近全然ペンタックスを使っていない「今日のピント合わせ」。
久しぶりにペンタックスを使ってみました。
と言っても、PKバヨネットマウントではなく、M42スクリューマウント時代の開放f1.4、古くて明るい標準レンズです。
ニコンなんて高級品はとても買えないけど、コスパの良いペンタックスなら、ワンランク上の明るいレンズにも手が届くかも!という時代。
当時のカメラ好き庶民の、希望の星のようなレンズでありました。
最近、古いレンズを新しいカメラにつけて使っていてよく思うのですが、ファインダーの見え具合、ピントのキレというか、MF時のピントの合い具合が良いレンズと悪いレンズの違いというのは、明らかにあります。
勇気を出してごく大雑把に言うと、ズームレンズより単焦点レンズの方が良い、普及型のコストカットレンズより高品質が売りのレンズの方が良い、といった感じでしょうか。
被写界深度の深さの違いなんかもあるかもわかりませんが、それ以上の「画面の質の良さ」のようなものがある感じがします。
実際、撮影してみた結果も、見え方が良いレンズの方が、写りが良いことが多いです。
そしてこのレンズは、そう、見え方が良いレンズの方ですね。ピントのキレが良く、撮影していて気持ちが良いです。
このSuper-Takumarの後にシリーズ化されるのがSMC-Takumarシリーズ。スーパーマルチコーティングという独自のコーティング技術(全レンズに7層のコーティングを施したらしい)で、逆光に強くなったり、フレアやゴーストなどが発生しにくくなったりしました。
Super-Takumarはまだモノコーティングの時代のレンズで、逆光には弱め、フレアなども出やすいとされるレンズですが、逆にレンズにコーティングをあまりしていない方が描写は柔らかいと言う人もおり、私も、そういった昔のレンズの柔らかい描写が好きです。
Super-Takumar 50mm/f1.4で撮った写真は、全体的に黄色味を帯びる場合が多く、特に逆光に近いような条件下では、何となく古い絵はがきのような、渋い感じに写ることがあります。
それがまた写真のいい味になることもあるので、そういう意味でも、撮ってて楽しいレンズです。
光の条件が良い時は、キッチリ写ります。ボケもなだらかで綺麗ですね。
ピントが合った場所は、シャープだけどある程度柔らかい感じに写り、私の好きなタイプの描写です。
Takumar、Auto-Takumar、Super-Takumar、SMC-Takumarなど、一連のTakumarシリーズは、時代とともにコーティングの進歩などを含めたレンズ設計の進歩を感じながら使うことができるし、特に標準系のレンズは玉数が多めなので比較的安価で、オールドレンズを楽しむための、格好のレンズシリーズだと思います。
「Super-Takumar 50mm/f1.4の作例はこちら」

