
ЮПИТЕР-8(50mm/f2)を使ってみた。
先日ご紹介したЮПИТЕР-3(5cm/f1.5)の親戚みたいなレンズ。
開放f2と、あまり無理をしていないので、ЮПИТЕР-3(5cm/f1.5)と較べると、小型軽量な感じです。
(レンズの写真は、2016年のデジカメWatchの記事
「 ロシアレンズ[Jupiter-8-1]とアダプターのセット ミラーレス向け レンズは未使用品 」から拝借しました)
このレンズの基本設計も、ソ連が第二次大戦後にCarl Zeiss Jenaから接収したSonnar 5cm/f2が元になっているようです。
ただ、私が持っている個体は黒色塗装なので後期型で、製造番号から見ると1977年製と思われます。
ソ連製の製品は、第二次世界大戦終結直後くらいの古い時代につくられたものが品質が良いと言われていて、1977年くらいになると、もう大分怪しいものが出てきてもおかしくないようです。
というのは、社会主義体制だったので、生産性を上げるために品質を犠牲にする場合もあったとのこと。
私のモノは、絞りリングやピントリングの動きなどは非常にスムーズで、一見、程度が良さそうに見えるのですが、条件が悪いとフレアが出て、のっぺりした感じの絵になってしまうことがあります。
レンズ鏡胴内の内面反射とかのせいかなーと疑っていますが、真偽はわかりません。
それでも、基本設計がしっかりしているおかげか、条件が良い時には、良い感じの絵作りをしてくれ、特にボケが綺麗だなーと思うことが多いです。
そして、最初にご紹介した
2016年のデジカメWatchの記事ですが、KMZ(クラスノゴルスク機械工場)からЮПИТЕР-8の新品を発掘して取り寄せ、販売しているとのこと。
今回もすでに売り切れのようで、買おうかどしよか迷う必要がなかったので、良かったです。

川の写真。これは綺麗に撮れました。ピントもわりとシャープだし、水面の波の立体感も感じられます。

雨上がりのキショウブの花。これもなかなか綺麗に撮れました。ボケも綺麗な感じです。

雑草の綿毛。これも良いですね。綿毛の質感が良く出ていると思います。

鉄橋を渡る特急列車。やわらかいものだけでなく、鉄や車体の質感も良く出ていると思います。


高知新聞の看板の写真。1枚目はf8、2枚目はf2で撮影しました。f2の方は、ボケの善し悪しよりも、全体にフレアが出て霞がかかったような感じになり、コントラストの低いのっぺりした絵になってしまいました。
Panasonic GM-5
ЮПИТЕР-8 50mm/f2