
「皇太子殿下ご成婚」をお祝いする碑文、銘が陸軍の由比大将です。
由比さんは、大正8年に陸軍大将になり、大正14年に逝去されているので、その期間にご成婚された皇太子とは、昭和天皇のことですね。
石碑マジック。
ただの石が、急に歴史を語る立派な由緒ある碑に見えてきます。
余談ですが、私は元々よそ者なのですが、高知県にいると、近所の普通のおばあさんの父親が昔警視総監だったとか、そのへんに放置されている石碑の碑文が濱口雄幸銘だったりだとか、そういうことが時々あってビックリします。
明治維新で新政府に人材が必要になり、戦争に勝った雄藩から多くの人が登用され、立場が人をつくっていった面もあるんでしょうね。
もちろん、各人の努力奮闘の成果なのですが。
さらに余談ですが、以前、東北地方のとある石橋のことを調べていたら、地元の長老のような方が、「新政府がわざと質の悪い石を使って石橋をつくったものだから、台風が来て崩れてしまった。あいつらの地元の石橋は全然崩れないのに。東北をバカにしてる。」と、本気でおっしゃっていて、ビックリしたことがあります。
私にとっての戊辰戦争は教科書に載っている歴史のひとつに過ぎなかったのですが、その長老にとっては自分たちの負け戦としてまだまだ実感を持って記憶されているのだなーと。
戦争で一度殺し合いをしてしまうと、心にできた溝を埋めるのは大変なことだなーと、思った記憶があります。
Panasonic GM-5
LUMIX-G-X-VARIO PZ 45-175mm/f4.0-5.6 ASPH./ POWER O.I.S. (H-PS45175)