当時は、今のミラーレスのような便利な方式のカメラが登場するなどとは想像だにしなかった時代で、所有していたツァイスレンズは二度と日の目を見ることは無いんだろうなーと思っていました。
そんな時、コシナからPlanar 50mm/f1.4がニコンFマウントで出ることを知り、京セラ製は持っていたのですが、やはり買ってしまいました。
ニコンFマウントなら、きっと一生使えると思っていました。
今となっては、そんなFマウントも終焉を迎えつつあります。
同じレンズとは言いつつ、別の会社が、別のマウントでつくるので、全く同じというわけにはいきません。
特にニコンFマウントのフランジバックは、京セラY/Cマウントのそれより長いので、少なくとも光学的なフランジバックの調整は必要になるでしょう。
また、ピントリングなどの回転方向は真逆ですし。
ググってみると、発売当時(2006年)に「デジカメWatch」に掲載された、このレンズの試写レポートが出てきました。
https://dc.watch.impress.co.jp/cda/lens_review/2006/12/26/5174.html
レポートのまとめを見ると、コシナ製は京セラ製と較べて、絞り開放で解像力が高く、近接撮影時の像の崩れが少ないそうです。
私レベルが使ってみても、違いはよくわかりませんでしたが。
というより、違いよりも、使用感の類似性を強く感じました。
ピントを合わせる瞬間の、像が浮き上がってくる感じとか、すごく良く似ています。
撮れた写真の雰囲気も、似ているかもしれません。
京セラ製のレンズが好きで愛用していた私も、このレンズなら、使っていて負けず劣らず、楽しめる感じがします。

順光で紅葉。
影になって暗いところも、綺麗に表現されていると思います。

ナンテン。
1枚目の順光の紅葉とは逆に、背景に光が当たり、ナンテン本体には光が当たっていません。
難しい光の状況ですが、そこそこ綺麗に撮れていますかね。

紅葉しかけのカエデ。
今年はこんな感じに黄色くなって、紅くなる前にパラパラと落葉してしまう木が時々あります。
これはこれで、もののあはれ的に、妙に寂しい雰囲気を醸し出してくれたりもします。

以前京セラ製のレンズでも撮影したイチョウ。
今回は、少し早めの時間に行ったので、イチョウにも光が当たっていて、黄色が綺麗でした。
でも、以前京セラ製で撮影したイチョウの写真も、何となく寂しい雰囲気があって捨てがたい感じがするのは私だけでしょうか。

(この写真は、NIKON Z-5、Carl Zeiss Planar T* 50mm/f1.4 MMJで撮影したものです)
NIKON Z-5
Carl Zeiss Planar T* 50mm/f1.4 ZF